HOME >> 生産者情報 >> レ・ローゼ(イタリア/ラツィオ州) 

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アツィエンダの概要
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栽培について
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ルカ・ダットーマ
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各種ワイン・ガイド
ヴェロネッリ
ドゥエミラヴィーニ
レスプレッソ
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各ワインの詳細
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 イタリアで「時代の寵児」と呼べるエノロゴは、ルカ・ダットーマをおいて他にないだろう。
 今やペトリュス、ル・パンと並ぶ世界最高峰のメルロー・ワインとなったトゥア・リータの<レディガッフィ>も、レ・マッキオーレの<メッソリオ>も、90年代にダットーマがコンサルタントとして生み出したカルト・ワインだからだ。

 2000年には自身のワイナリーから<スイサッシ>、<ドゥエマーニ>などのカリスマ・ワインも手がけ、押しも押されぬスーパー・エノロゴとなった。ダットーマはトスカーナを本拠に活動しているが、ラツィオ州で唯一コンサルタントをしている蔵元がある。驚くべきことに、それは白ワイン造りをメインにする<レ・ローゼ>というワイナリー。2003年にローマの実業家によって創設されたレ・ローゼは、ルカ・ダットーマが設立当初からコンサルタントを務め、フランスのロマネ・コンティの苗木家から最上のブドウの苗木を取り寄せて植樹、土作りの段階から有機栽培を導入するなど、彼の全面的な監督でまったくのゼロから誕生した新生ワイナリーだ。初ヴィンテージは2007年だが、翌年の2008ヴィンテージで早くも『ドゥエミラヴィーニ』と『ヴェロネッリ/2010年版』に登場。「このまま成長すれば、ラツィオの白ワインの概念を根底から覆すだろう」とのコメントも受け、センセーショナルなデビューを果たした。さらに、最新の『ヴェロネッリ/2011年版』では、同じ著名なエノロゴであるリカルド・コタレッラのファレスコの白のプレステージ・キュヴェ<ファレンターノ>を越える91点の評価を獲得し、デビューわずか3年でラツィオの大注目ワインとなった。マルヴァージア、ヴェルディッキオ、フィアーノというラツィオの地場品種から生まれる白ワインを、国際的に洗練された味わいに昇華させたダットーマの手腕は敬服に値する。ダットーマが心血を注ぎ込んだ超新星ワイナリーが、レ・ローゼだ。


◆ワイナリーの概要◆
 レ・ローゼは、2003年にローマの実業家、カタルド・ピッカレータ/Cataldo Piccarretaによって創設されたアツィエンダ。ピッカレータ夫妻が友人を交えたディナーで、ルカ・ダットーマ/Luca d'Attomaと知り合いになり、その縁でワイナリーの設立段階から彼にコンサルタントを依頼した。ワイナリー名のレ・ローゼは「バラ」のこと。ワイナリーの前の通りにバラが咲いていたことから、このように命名された。

 レ・ローゼの目標は、リッチでありながら上品で、すぐに分かる個性を備え、しかも攻撃的でないワインを造ること。そのために、この地でよく知られているマルヴァージア、この火山地域に昔から存在していたフィアーノ、地元で「緑のトレッビアーノ」と呼ばれているヴェルディッキオ、そして甘口ワインに使われるプティ・マンサンとグロ・マンサンを栽培することを決断した。

 ピッカレータはダットーマとともに、レ・マッキオーレやドゥエマーニを視察するなど意気投合。自身のワイナリーでバイオダイナミックを実践し、栽培にも精通するダットーマの進言で、フランスのロマネ・コンティの苗木家からアツィエンダの畑の土壌にあったクローンの苗木を取り寄せて植樹、土作りの段階から有機栽培を導入するなど、ダットーマの全面的な支援の下、この新生ワイナリーを誕生させた。

 ワイナリーの畑は、ローマの南東30キロ、ジェンツァーノ・ディ・ローマ/Genzano di Romaとヴェッレトリ/Velletriのあいだのカステリ・ロマーニの丘に位置する。土壌は深く、カルシウムやマグネシウム、リンに富んだ典型的な火山土壌。栽培面積は8.5ヘクタールで、植樹比率は1ヘクタールあたり6,000本。南向きで海抜350メートルに位置する。ポンツィアーノ諸島の正面に位置しているため、気候は南からのシャープで安定した風を受ける。栽培品種はフィアーノとヴェルディッキオが2ヘクタールずつ、マルヴァージアが1.5ヘクタール、グロ・マンサンとプティ・マンサンが1ヘクタールずつで、白ワイン用のブドウのみを栽培している。設立からやや遅れて、このカステリ・ロマーニの畑とは別に、内陸に入ったオレーヴァノ・ロマーノ/Olevano Romanoに2ヘクタールの畑を所有。赤ワイン用の地場品種であるチェザネーゼを栽培し、少量の赤ワインも造っている。

*アツィエンダ・アグリコーラ・レ・ローゼの場所→カステリ・ロマーニ(PDF形式)
◆栽培と醸造について◆

 レ・ローゼでは、ダットーマの進言もあって有機栽培に転換し、すでに3年が経過している。今後はバイオダイナミックへの移行も計画している。畝には下草を生やし、摘芯、除葉、グリーン・ハーヴェストなどはすべて手作業で行う。収穫も手摘みで実施。収穫段階で1株に3-4房のブドウのみが残るように調整し、収量は最大でも1ヘクタールあたり35ヘクトリットルを越えないように制限している。

 白ワインの醸造は、収穫後、直接圧搾して12度に冷却して12時間の前清澄。その後、セメントとステンレス・タンクでアルコール発酵を行う。発酵温度は14度で、発酵期間は16-20日間。マロラクティック発酵は施さず、発酵後、フランス産のオーク(新樽は用いない)に移して9ヶ月間熟成させ、無清澄で瓶詰め。
◆ルカ・ダットーマについて◆

 1964年、トスカーナ州ピサ生まれ。イタリアで最も権威あるスクールの1つ、ヴェネト州の「コネリアーノ醸造学校」で醸造学を修める。卒業後、すぐに醸造コンサルタントとして活動を開始。

 1992年、28歳の時にスヴェレートのトゥア・リータと契約。メルロー100%のワインを造るアイディアをオーナーに進言。この<レディガッフィ>とともにトゥア・リータを一躍世界的な名声のワイナリーに押し上げたことで、彼の名は世界中に認知された。また、ボルゲリのレ・マルキオーレでも、メッソリオ、スクリオ、パレオ・ロッソなどのカルト・ワインを次々と生み出し、こちらもボルゲリの指標となるワイナリーへと導いた。

 2000年には自身のワイナリーからスイサッシ、ドゥエマーニなどのワインも手がけ、こちらも大きな反響を呼んでいる。トスカーナ、特に ボルゲリやスヴェレートのワインの隆盛の立役者と呼べる天才エノロゴ。

◆各キュヴェの詳細◆
La Faiola IGT Lazio/ラ・ファイオーラ(IGT ラツィオ)白  ==>>詳細はこちら

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