HOME >> 生産者情報 >> シャトー・レ・ヴィミエール (フランス/ボルドー地方)

↓INDEX↓
◆技術の伝道者
醸造コンサルタント◆
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◆エミール・ペイノーの
真の後継者
ジャック・ボワスノ◆
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◆ボワスノ経歴◆
   ・コンサルタント
    >> ボルドー
    >> 海外
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◆メドックの守護神の
プライヴェート・ワイン◆
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◆商品の詳細◆
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Agence Fleurie(2012年10月付)記事
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ジャンシス・ロビンソン
2009年10月31日付
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Sud-Ouest
シュッド・ウエスト
2009年9月5日付
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『Pen 2009年10月号』
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◆ジャック・ボワスノの経歴◆

 1938年9月10日ベイルート生まれ。ボルドー近代中等学校卒。バカロレア取得。ボルドー大学卒業。1964年,醸造学の免状を取得。エミール・ペイノーの研究所での仕事と平行して,ポイヤックに醸造研究所を設立,1966年から所長を務める。1976年,ラマルクに自身の醸造研究所を設立。また,エミール・ペイノーのビジネス・パートナーを務める。現在,メドック,サンテミリオン,ポムロール,フランス国外で,約260のシャトーの醸造コンサルタントを務めている。
*ボルドー主要コンサルタント先
ラフィット・ロートシルト,マルゴー,ラトゥール,オー・ブリオン,レオヴィル・ラス・カーズ,ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド,コス・デストゥルネル,パルメ,ランシュ・バージュ,グラン・ピュイ・ラコスト,ローザン・セグラ,レオヴィル・バルトン,ブラーヌ・カントナック,ピション・ロングヴィル・バロン,デュクリュ・ボーカイユ,ディッサン,ラグランジュ,ジスクール,カントナック・ブラウン,カロン・セギュール,タルボ,ブラネール・デュクリュ,ベイシュヴェル,ポンテ・カネ,オー・バタイエ,ドーザック,デュ・テルトル・・・。
*海外主要コンサルタント先
アンティノーリ,コンチャ・イ・トロ(アルマヴィーヴァ)
メドック格付け(1855年)の中でボワスノ親子がコンサルタントを務めるシャトー(赤色)は実に6割近くに及ぶ。
第1級 Chateau Lafite-Rothschild, Pauillac
Chateau Latour, Pauillac
Chateau Margaux, Margaux
Chateau Mouton-Rothschild, Pauillac
Chateau Haut-Brion, Pessac-Leognan
第2級 Chateau Brane-Cantenac, Margaux
Chateau Cos-d'Estournel, Saint-Estephe
Chateau Ducru-Beaucaillou, Saint-Julien
Chateau Durfort-Vivens, Margaux
Chateau Gruaud-Larose, Saint-Julien
Chateau Lascombes, Margaux
Chateau Leoville Las Cases, Saint-Julien
Chateau Leoville Poyferre, Saint-Julien
Chateau Leoville Barton, Saint-Julien
Chateau Montrose, Saint-Estephe
Chateau Pichon-Longueville-Baron, Pauillac
Chateau Pichon-Longueville-Comtesse, Pauillac
Chateau Rauzan-Segla, Margaux
Chateau Rauzan-Gassies, Margaux
第3級 Chateau Boyd-Cantenac, Margaux
Chateau Calon-Segur, Saint-Estephe
Chateau Cantenac-Brown, Margaux
Chateau Desmirail, Margaux
Chateau Ferriere, Margaux
Chateau Giscours, Margaux
Chateau d'Issan, Margaux
Chateau Kirwan, Margaux
Chateau Lagrange, Saint-Julien
Chateau La Lagune, Haut-Medoc
Chateau Langoa Barton, Saint-Julien
Chateau Malescot-Saint-Exupery, Margaux
Chateau Marquis d'Alesme-Becker, Margaux
Chateau Palmer, Margaux
第4級 Chateau Beychevelle, Saint-Julien
Chateau Branaire-Ducru, Saint-Julien
Chateau Duhart-Milon-Rotschild, Pauillac
Chteau Lafon-Rochet, Saint-Estephe
Chateau La Tour Carnet, Haut-Medoc
Chateau Marquis de Terme, Margaux
Chateau Pouget, Margaux
Chateau Prieure-Lichine, Margaux
Chateau Saint-Pierre, Margaux
Chateau Talbot, Saint-Julien
第5級 Chateau d'Armailhac, Pauillac
Chateau Batailley, Pauillac
Chateau Haut-Batailley, Pauillac
Chateau Bellegrave, Haut-Medoc
Chateau Camensac, Haut-Medoc
Chateau Cantemerle, Haut-Medoc
Chateau Clerc-Milon, Pauillac
Chateau Cos-Labory, Saint-Estephe
Chateau Croizet-Bages, Pauillac
Chateau Dauzac, Margaux
Chateau Grand-Puy Ducasse, Pauillac
Chateau Grand-Puy-Lacoste, Pauillac
Chateau Haut-Bages-Liberal, Pauillac
Chateau Lynch-Bages, Pauillac
Chateau Lynch-Moussas, Pauillac
Chateau Pedesclaux, Pauillac
Chateau Pontet-Canet, Pauillac
Chateau du Tertre, Margaux
◆メドックの守護神が手がけるプライヴェート・ワイン◆


 ボワスノ親子は1984年以来,シャトー・レ・ヴィミエールというシャトーを所有している。シャトーとはいえ,控えめで手作り感溢れる佇まいで,ブルゴーニュの小さな生産者を彷彿とさせる畑だ。ボワスノ親子は“秘密の庭”と称している。わずか2haの小区画から生まれるマルゴーとオー・メドックには,ボワスノ親子のエスプリが満ちている。1984年が初ヴィンテージ。メドックの伝統に則り,ブドウは1メートル間隔で1ha当り1万株が植えられている。0.46haの超極小区画のマルゴーは樹齢70年の古樹であるため,1株当り4-5房と収量は非常に少ない。以前はリュット・レゾネだったが,4年前からは有機栽培も取り入れている。

  画像:自然な風合いのために,
樽の栓に自家栽培の藤の葉を使っている→


 醸造はステンレス・タンクでアルコール発酵を行った後,マセレーションを行い,圧搾して樽でマロラクティック発酵を行う。近年,議論の的となっている“マセラション・プレ・フェルマンテール=発酵前マセレーション”は,アロマをもたらすと言われている効果が一時的であることから行わない。“ミクロビュラージュ”という水槽ポンプのような仕掛けで空気を注入して酸化を促すことも,自然ではないからと手を出さない。熟成中に樽の木目から入る自然な酸素“ミクロ・オキシジェナション=微量酸化”こそが最適であると考えているのだ。
テクニックはあくまで手段に過ぎず,ワインに複雑性を与えるものはではない。すべては土壌にあり,必要なのは,そこから出来る限りの要素を導き出すセンスなのだ。
とボワスノは言う。

 ボルドー以外の地域の土壌や畑にも興味を持ち,様々なワインも積極的に味わうボワスノ。特に北のシラーは糖度と酸のバランスが素晴らしく,このバランスこそが南の地域であるボルドーに必要だと力説する。

 バランスとは様々なものが入り混じり,織り成すことで生まれるハーモニーであり,そのエッセンスこそがボワスノのワイン造りのテーマである。畑を見れば,出来上がるワインが想像できるというボワスノ。熱い眼差しは技術屋のものではなく,この地で息づく農家のものだ。


80年代前半に穀物商の建物を改造したシャトー・レ・ヴィミエールの醸造所。
まるでブルゴーニュの小さなドメーヌを彷彿とさせる

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