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1964 年、先見の明を持つピエール=イヴ・ラトリーユが、当時は大規模なブドウ畑の抜根が進んでいた時代背景に逆らい、最初の区画にブドウを植樹。それ以降、シャトー・ジョリスは、エレガンスと繊細さを備えた上質なワインを生み出す、個性際立つヴィンヤードとして高い評価を築いてきた。2000 年代、ピエール=イヴの娘マリオン・ラトリーユ Marion Latrille が修行先から戻り参画、さらに 2010 年には、ピエール=イヴの孫娘(マリオンの姪にあたる)クレール Claire とカミーユCamille が修行先から戻りドメーヌに加わった。姉妹の両親はその当時、既にボルドーのワイナリーで要職についていたため、若干 20 代ながらも豊かな経験と才能を携えた姉妹が、マリオン引退後の当主となった。ヴィンテージ 2012 以降クレールが醸造と栽培の責任者に就任、妹のカミーユがマーケティングを担当。2014 年 10 月に他界した先代ピエール=イヴの情熱と経験とに導かれながら、家族のブドウ園の永続と、認められたワインの品質を維持するべく姉妹は共に邁進した。2019 年、ワイナリーはミシェル・ブタンの買収により新たな転機を迎える。ワインに情熱を注ぐ起業家である彼は、ジュランソンの真の宝であるこのブドウ畑を最高峰へと導くことを目標に掲げ、シャトー・ジョリスの経営を引き継ぐ。シャトー・ジョリスは 34 ヘクタールを超える畑と最新鋭の醸造設備を備える、歴史あるドメーヌであり、ジュランソンにおける最初期の独立系生産者のひとつでもある。
生産者:ドメーヌ・ミシェル・ブタン Domaine Michel Boutin
当主: ミシェル・ブタン Michel Boutin
栽培面積: シャペル・ド・ルス Chapelle de Rousse の丘に広がる 34ha
土壌: ピレネーに囲まれた珪質粘土質
向き: 南-南西向き
植樹比率: 1ヘクタール当り3,000〜4,000本
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南西地方のAOCジュランソンは,ピレネー・アトランティック県,県庁所在地ポー市の南部に位置する25コミューン,1,100haに広がる。ジュランソンの中心地シャペル・ド・ルスChapelle de Rousseの素晴らしい丘陵地にドメーヌ・ラトリーユのブドウ園が広がる。見事な傾斜に広がるブドウ園は,ピレネーに囲まれたジュランソンの典型的な珪酸を含む粘土質。ピレネー山脈が形成される時にもたらされた氷河期に堆積した丸い石を含む。気候は緩やかな海洋性気候に分類され,ピレネー山脈の影響を受ける。春霜のリスクを抑えるため,この地方の伝統的な仕立て方法である“オータンHautain”と呼ばれる長梢剪定をする(写真下)。ブドウ樹を高く仕立て,葉の茂りを均等に広げる。日照を最大にし風通しを良くすることで腐敗を防ぐと同時に,白ワインにアロマの豊かさを与える重要な役割も担っている。ブドウの枝は高いところで2mまで伸びる。年中通して均質な降雨量。雨量が上がっても自然に排水する土壌組成のため,問題なくブドウの生長が保証されている。また,温暖な晩秋(インディアン・サマーete indien)と,暖かく乾いた風をもたらすフェーン現象により,ブドウがパスリヤージュ(樹上で過熟)され,自然の糖度が高まった過熟果を実らすことが出来る。
発芽時の霜のリスクを抑えるため
ジュランソンでは木を高く仕立てる
“オータンHautain”と呼ばれる
長梢剪定が行われる。
写真→
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栽培について
リュット・レゾネ栽培を実施。ビオロジック,ビオディナミに則った栽培方法の導入を検討している。耕転は年に2度,土壌の浸食を抑えるために,下草を傷つけないよう鍬で15cmの深さまで掘り返す。続いてアンテルセップintercep(垣根の列の木々の間の耕作)を実施。畝の間には下草を生やし,ブドウ園のごく一部を除いて化学肥料と除草剤は使用せず,馬の堆肥などオーガニック肥料を使用。仕立てはギヨ・ドゥーブルで,前述のオータンと呼ばれる長梢剪定。ロニャージュ(夏季剪定)は樹勢を抑えるために甘口ワイン用のブドウには実施するが,辛口用のブドウはアロマのフレッシュさを残すためにほとんど行わない。収穫は100%手摘み,収穫したブドウは選果台で丁寧に選別される。2019年に HVE認証取得。
醸造について
シャトーの醸造哲学「プティ・マンサンとグロ・マンサンのヴァラエティー豊かなアロマの表現。」を実現するため,バリックの使用を極力避け,使う場合も樽感がワインに溶け込むように注意を払う。この哲学を守り続けることが,ワイン初心者から経験知識の豊かなアマチュアにまで近づき易いワイン造りを可能としている。ワインは熟成するにつれ,より複雑味を増し,シャトーの栽培から醸造までのテクニックが明らかになる。

写真:樽はフランス産のオリオン,スガン・モロー,ルモン社製
焼きはミディアム
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プティ・マンサンとグロ・マンサンを主体(50%以上)に辛口と半辛口の白を造る。補助品種カマラレ・ド・ラスーブCamaralet de Lasseube,クルビュCourbu,プティ・クルビュPetit Courbu,ローゼLauzet。単一または複数品種の混醸。補助品種のみは不可。甘口は過熟したブドウから造る,残糖35g/L以上と規定される。デクレ(1996年5月10日付)でプティ・マンサンとグロ・マンサンのみの使用に限り,“ヴァンダンジュ・タルディーヴのVendanges Tardives”の表記が認められた。プティ・マンサンもグロ・マンサンも厚い果皮をもつため,貴腐菌への耐性が非常に強い。似ているがそれぞれ異なる特徴をもつ。
■プティ・マンサン:
甘口白ワイン用の代表品種,プティ・マンサンは成熟した時の果実の糖度がとても高く,同時に非常に高い酸も保持する。豊かなアロマをもつ高貴な品種で,桃や柑橘,シナモン,西洋カリンをはじめ,マンゴーやパッション・フルーツ,パイナップルのエキゾチック・フルーツのノートが現れる。
■グロ・マンサン:
主に辛口ワインに用いられる。樹勢が強く非常に高い酸を持つ。高いアルコール度数が得られ,格別なエレガントさがワインに付与される。カリン,アプリコット,フローラルの備わったアロマティックで魅力的な味わいが生まれる。ドメーヌのブドウ園が位置する土壌やクリマに特に適している。
 
写真:いずれもプティ・マンサン。右はパスリヤージュされた過熟果。
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Chateau Jolys AOP Jurancon Sec, Blanc
/シャトー・ジョリス AOPジュランソン 白(辛口)
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Chateau Jolys AOP Jurancon Sec GM, Blanc
/シャトー・ジョリス GM AOPジュランソン 白(辛口)
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Chateau Jolys AOP Jurancon Doux, Blanc
/シャトー・ジョリス AOPジュランソン 白(甘口)
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