HOME >> 生産者情報 >> シャトー・デュ・セードル(フランス/南西地方) 
↓INDEX↓
シャトー・デュ・セードルの歴史
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ドメーヌ・データ
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セードルのテロワールと
栽培醸造について
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各種ワインガイドの評価
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セードルを取り扱う
著名レストラン
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各キュヴェの詳細
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◆シャトー・デュ・セードルの歴史◆
 フランス北部フラマン地方のMorsleedeモルスリッドの出身であるLeon Verhaegheレオン・ヴェレーギュは、20世紀の初頭に故郷を離れ、ロット県に移住。彼の息子のCharles Verhaegheシャルル・ヴェレーギュとその妻Marie-Thereseマリー=テレーズが1958年に複合栽培農家を設立。1ヘクタールの区画に葡萄樹を植樹し、セードルの葡萄畑が誕生した。
 1973年、ラヴェンダーの蒸留と並行して、シャルルは初めて自身のワインを元詰め。シャルルの息子のPascalパスカルとJean-Marcジャン=マルク兄弟は元詰め2代目となった。
 オートバイに情熱を傾けていたパスカルは、ブルゴーニュ地方の友人であるジャン=マリー・ギュファンスの下で、ワインの魅力に開眼した。
 「バイクツーリングの途中、僕は単にジャン=マリーの所で休憩するつもりだったんだ。彼の家には数日滞在し、収穫を手伝ったんだ。僕にとって初めての収穫だった。」
 8年後、マコンのDavayeダヴァイエ(ジャン=マリー・ギュファンスが本拠を置く村)で醸造学を修め、ジャン=マリー・ギュファンス、そしてナパ・ヴァレーのセインツベリーで働いた後、パスカルは、ソーテルヌの第一級格付け筆頭のシャトー・ラ・トゥール・ブランシュで醸造を務めていた弟のジャン=マルクと共に家業に参画することを決断した。現在、ジャン=マルクが葡萄栽培を、パスカルが醸造と販売を担当している。暗黙の意識と見解の一致が彼らの共同プロジェクトのベースとなっている。

 80%のドメーヌが霜による甚大な被害を受け、非常に困難なヴィンテージとなった1995年は、彼らにとって試練の年となり、全ての仕事を再検討する事を余儀なくされた。
     「収量を落とし、テロワールに重きを置く必要がある。我々が与える以上のものを常に我々に提供してくれる葡萄樹には、目に見えない側面がある。テロワールを資本に組み入れ、自然に近づくことによって、葡萄樹はバランスを、葡萄は品質と風味を獲得する。」
 こうして、シャトー・デュ・セードルのワインのスタイルが生まれたのである。

 1995年、ヴェレーギュ兄弟は、パートナーである地元の栽培家達と共に、栽培から醸造に至るまで彼らが指導・監督して造り上げたワインを販売する会社 Le Cedre Diffusion ル・セードル・ディフュージョンを設立。毎年、栽培家と協力し、彼らの固有ラベルの元詰めワインの生産量を増やしている。またパスカルは2015年にカオールワイン委員会(UIVC)の会長にも選出され、アペラションの発展に尽力している。唯一無二の素晴らしいテロワールであるカオールは、長命で偉大なワインからシンプルで軽いワインまで幅広いワインを造ることができる。セードル・ブランドは個性的なワイン、シンプルなワイン、高品質なワインを好む消費者に、買い求め易いワインを提案する絶好の機会なのである。
◆ドメーヌ・データ◆
・栽培面積: 27ヘクタール
・栽培品種: マルベック 22.77ヘクタール、メルロー 1,265ヘクタール、タナ 1,265ヘクタール、ヴィオニエ 1.0ヘクタール、セミヨン&ミュスカデル&ソーヴィニヨン 0.7ヘクタール
・平均樹齢: 20-51年
・平均収量: 1ヘクタールあたり30ヘクトリットル
・植樹比率: 1ヘクタールあたり4,000-5,000本
・従業員: 12名(1人あたり2.5ヘクタール)
・紋章: ドメーヌの入口にある樹齢100年のヒマラヤ杉。普遍性の象徴。
・使命: グラン・ヴァンの愛好家たちを満足させること。
・モットー: 前へ進む。実験する。あえて新しい方向へ進むこと。
◆シャトー・デュ・セードルのテロワールと栽培、醸造について◆

 シャトー・デュ・セードルの3つの区画は、カオール最上の2つのタイプの土壌に適合しています。最大の区画は、石灰岩の破片土壌で構成される火山円錐丘に位置する南西向きの12.5ha。Tranトランと呼ばれる岩の多い粘土石灰質のこの土壌は、熱と湿度に関して非常に重要な役割を果たしているため、この土壌からは大変上品なタンニンを持った、素直で長命なワインが生み出されます。

 他の2つの区画(真南に向いた5.5ha と7.5haの畑)は、表土には赤みがかった鉄分を含む砂が、深土には粘土と二酸化珪素が混じった砂利が支配的な土壌です。このタイプの土壌からは、より力強く、よりアルコリックなワインが生まれます。

 母岩と周辺の樹木がワインに与える影響力も非常に大きいものがあります。母岩は、風通しのよい粘土に覆われた石灰プレートで、ミネラルやスミレの香り、そして、セードルのテロワールの証である石灰のアロマをワインに付与します。火山円錐丘を取り囲んでいるオークとネズ(ネズミサシ)は、特に発酵の最後にワインにネズとユーカリのニュアンスを付けます。

 大西洋とピレネー山脈、地中海のどこからも等距離にあるシャトー・デュ・セードルには2つの気候が混在しています。6月までは海洋性気候で、7月になると地中海性気候に変わります。ロット河とドータン風と呼ばれる南東から南西にかけて吹く風も葡萄樹に好影響を与えています。ドータン風が雲を取り除いてくれるため日照量が高くなり、ロット河の水によって夜は逆に涼しくなり、葡萄樹のストレスが緩和されるのです。このミクロクリマの恩恵によって、シャトー・デュ・セードルの葡萄は非常に健康な状態で熟成し、葡萄樹が乾燥に苦しむこともないのです。
 *le vent d’Autanル・ヴォン・ドータン(ドータン風):ルシヨンから南西地方にかけて吹く風。南東もしくは南南東から南もしくは南西にかけて吹く。

 秋の土寄せ、春に行う土寄せしていた土の除去、除葉、葡萄樹のひげ根の抜き取りなどの作業によって、除草剤は一切使う必要がありません。耕耘は全ての畑で行なわれます。表土に出ている葡萄樹の根を切断することによって、葡萄樹は養分を求めて地中深くまで伸びていくため、葡萄樹はあらゆる土の成分を吸収し、葡萄に伝達することになります。生きた地中で成長することによって、葡萄樹は気候の影響をより受けにくい体質になります。

 剪定はグイヨ・サンプルの短小剪定で、1株につき7〜8芽を残し、グリーン・ハーヴェストも行い、1株ごとの収量をコントロールしています。収穫時期は短く、葡萄が完熟に達した時に始まります。

 果皮浸漬の間、アルコールは全てのアロマを吸収します。熟した種はヴァニラやハシバミのノートを発散します。また、微かに甘さがあります。葡萄の漿果のタンニンには、このような甘みはありませんが、極上のフィネスがあります。土仕事をしっかりとした畑は、タンニンの成熟がバランスを取るまでに埋め合わせとなる酸をワインに与えてくれます。均衡と調和は自然の中にもあるもので、葡萄がワインに変化するように、我々の役目は常に葡萄の本質のすぐそばにいることなのです。

 マルベックという品種は、染色体と芳香性の凝縮によって引き立ちます。ですから、醸造の間は抽出ではなく、シンプルで優しい行為によってワインのフェノール類のあらゆる構成要素を結び付けることを追求しています。グラと呼ばれるとろっとした質感と粘性は、そこから生まれるのです。1つとして同じ全てのヴィンテージはありません。ですから醸造にもシステマティックなものは何一つありません。例えば、櫂入れや澱の攪拌、澱引きなどは、ヴィンテージに応じて、適切な時に行なわれます。

 シャトー・デュ・セードルでは、伝統的で、直ぐに飲めるモダンで、テロワールに立脚したワインを造っています。これは一見、矛盾していますが、良質の葡萄をもたらす栽培家と、醸造と熟成を管理する醸造家の相乗的な努力によって可能なことです。また、テロワールに重きを置くブルゴーニュ哲学と、ボルドーの醸造技術を結合させています。シャトー・デュ・セードルでは、単一品種のワインはアッサンブラージュされますが、由来するテロワールやクリマが異なります。そこに使われる技術や選択は、過去何年にも亘る経験と観察、熟考の結果であるのです。

 固いタンニンを持つ品種にとって、樽の管理は非常に重要なことです。シャトー・デュ・セードルでは、ブルゴーニュの樽業者のバリックを使用しています。ブルゴーニュ地方で30〜36ヶ月間自然乾燥させたフレンチオークのタンニンのフィネスがセードルのワインに非常に好都合なのです。焼きは100秒から120秒トーストしたやや強めの焼きを指定しています。また、ありとあらゆることを可能な限り再検討し続けているシャトー・デュ・セードルでは、2012年以降、ルソー社製大樽を用い、樽香と粘性を控えめにした造りに切り替えています。カオールの新しい価値を模索し続けるパスカルとジャン=マルク・ヴェレーギュは、野望をもってカオールの隆盛の最前線をいくドメーヌとしてメディアから注目されています。

 シャトー・デュ・セードルのワインは、野生酵母の段階からゆっくりと形成されていきます。オーク樽の洗練されたタンニンによって豊かになり、醸造中の構成要素を自然な形で同化していきます。そのためにシャトーのセラーは温度12〜15度、湿度90%に一定管理されています。

 ワイン造りは創造の連続です。驚き、実験、学ぶことが毎日あります。この永久運動の中における造り手の探求は、バランスの追及です。つまり、葡萄樹の環境的バランスと、醸造所における葡萄の潜在力の保持です。この均衡は非常に脆いものです。なぜなら、栽培や醸造過程における変化は、一種の喪失であり、その喪失を埋め合わせる行為のそれぞれが、また新たなる変化の源となるからです。我々は決して到達することのない理想に近づいていくことしかできないのです。しかし、この永久運動は、もはや高貴な循環となっているのです。
◆各キュヴェの詳細◆
Heritage AOC Cahors, Rouge 〔AB認証〕
/エリタージュ(カオール)赤 ==>> 詳細はこちら
Chateau du Cedre AOC Cahors, Rouge 〔AB認証〕
/シャトー・デュ・セードル(カオール)赤 ==>> 詳細はこちら
Le Cedre AOC Cahors, Rouge 〔AB認証〕
/ル・セードル(カオール)赤 ==>> 詳細はこちら
Extra Libre Chateau du Cedre AOP Cahors, Rouge 〔AB認証〕
エクストラ・リーブル
シャトー・デュ・セードル(AOP カオール) 赤 ==>> 詳細はこちら
Extra Libre Le Cedre AOP Cahors, Rouge 〔AB認証〕
エクストラ・リーブル ル・セードル(AOP カオール) 赤 ==>> 詳細はこちら
GC AOC Cahors, Rouge 〔AB認証〕
/ジェ・セ(カオール)赤 ==>> 詳細はこちら
Juveniles AOC Cahors, Rouge 〔AB認証〕
/ジュヴェニル(カオール)赤 ==>> 詳細はこちら
Cedre Heritage IGP Cotes du Lot, Blanc 〔AB認証〕
/セードル エリタージュ(IGP コート・デュ・ロット) 白 ==>> 詳細はこちら
Le Cedre IGP Cotes du Lot, Blanc 〔AB認証〕  *参考品
/ル・セードル(IGP コート・デュ・ロット) 白 ==>> 詳細はこちら
Marc de GC AOR/マール・ド・ジェ・セ NV 45% ==>> 詳細はこちら

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